ドラマCD(オーディオドラマ)
小説などの原作をもとにした脚本を声だけで演じ、それを収録したドラマCDというものがあります。
映像がなく、音声だけで視聴者にイメージを起こさせなければならないので、声優には高い表現力や演技力が求められます。
収録の流れ
ドラマCDの収録の流れを順を追って説明します。
台本配布
アニメのアフレコや吹き替えと同様に、台本を受け取ります。
映像がないので、受け取った台本から全てを想像しなければなりません。
キャラクターの動きや口の動きに合わせるひつようはありませんが、そのかわり、高いレベルの演技力・表現力が問われます。
台本を読み込んだ上で、しっかりとした役作りが必要です。
演出方針の説明
音響ディレクターによって、明確な演技指導が入ります。
キャラクター間の距離、キャラクターの心境など、細かい部分までイメージをすり合わせておく必要があります。
リハーサル
イメージのすり合わせと、全体の流れを確認します。
出演者同士が直接対話する形式をとりながら、台本をひととおり流すリハーサルが行われます。
イメージの違いがあれば、その都度イメージのすり合わせを行います。
本番収録
演出方針などの最終確認を経て、いざ本番です。
基本的にはストーリーの初めから終わりまで、場面ごとに区切りながら順に収録していきます。
区切りながらとはいえ、実際のお芝居のように行われます。
声優の力が試される仕事です
ドラマCDやオーディオドラマは映像がありません。
情報量が少ないので、声優の力量が問われる仕事といえます。
台本から情報をインプットし、想像をふくらませ、演技に昇華させます。読解力が重要です。
どんな時も環境に合わせた演技ができること。それが声優に求められます。
男性ならBL(ボーイズラブ)作品の出演も
BLとはボーズラブの略です。話中に男性同士の濡れ場が存在するのが特徴です。
男性で声優を目指す方はセクシャルな演技が必要になることもあります。
そのような演技でも基本は一緒。
台本を読み取り自然に演じることが大切です。へたに大げさにすると違和感が出てしまいます。
最近でがバイノーラル録音による収録も増えてきました。
まるでその場に存在するかのような臨場感たっぷりの音声が聞こえるのです。
ダミーヘッドマイクにノイズが乗りやすいなどの問題がありますが、これからも発展していく分野だと思います。
声優たるもの自身の演技だけでなく、技術の進歩や環境の変化にも敏感に対応していかないといけません。